2017/5/10 09:19:58

小さいからこそ危険?チワワの注意したい病気やケガ

    1.チワワは病気にかかりやすい犬種なの?

    どの犬種も同じように病気にはなる!

    チワワ

     小さく大きな耳と大きな目が特徴の人気の高い犬種“チワワ”。その小ささは“世界で最も小さい犬種”としても有名です!その小さく愛らしい見た目から日本人に好まれ、テレビの影響などもあり国内飼育頭数ではトップ3に入るほどの人気犬種となりました。
     
    そんな人気絶頂のチワワは病気にかかりやすい犬種なのでしょうか?一般的に『小さい=病弱』というイメージを持ちがちですが、“小さい犬=病気になる”“大きい犬=病気にならない”と言う事は一切ありません!チワワのような小型犬であっても、何一つ病気が無く健康に生涯を終える子もいれば、グレート・デーンの超大型犬でいくつもの病気を抱えている子だっています。
     
    どの犬も同じ命を持つ生き物です。人間と同じように、いつどこで病気をするかは誰にもわかりません。そのため、チワワという犬種だからこそ病気になりやすい訳ではないのです。しかし、チワワはその小さい体ゆえに犬種特有の“かかりやすい病気”や、飼育する上で“気を付けたいケガ”があります。そして、小さい体になればなるほど体の作り、筋肉量や骨格や体の丈夫さは変わってきます。チワワは病気にかかりやすい犬種ではありませんが、小ささ故に“ちょっとした事でも重篤化する場合がある”のです。

    しっかりと健康管理をしましょう

    チワワ

     先ほどもご説明したように、チワワという犬種だからと言って病気になりやすいという事はありませんが、犬種特有の疾患や、体が小さいので病気を患った際には重篤化しやすい場合があります。チワワを飼育する際には、健康診断を怠らずに常に“健康に気を遣ってあげましょう!”チワワのかかりやすい病気をしっかりと把握し、意識をしていれば病気を未然に防ぐこともでき早期発見にもなります。
     
    そして、動物病院での来院理由として多いのが、日常生活で起こりうるケガです。犬を落としてしまったり、ドアに挟んでしまったり、些細な事でも小さな小型犬にとっては大きな事故にもなりかねないのです。今回はそんなチワワのかかりやすい病気や起こりやすいケガについて詳しくご説明をいたします。

    チワワは優良ブリーダーから迎えましょう

     日本のような集合住宅の多い国では、狭い家でも飼育が出来るようにチワワのような小型犬が人気です。今現在犬は小さければ小さいほど希少価値が上がり高値で売れます。プードルでもトイより小さい、タイニー、ティーカッププードルが流行り、100万円など非常に高い金額で売られているケースもありました。
     
    それと同じように小さいチワワをより小型化しようと、悪質なブリーダーが遺伝性疾患や母犬の体の大きさを考慮せずに無理に繁殖を行うのです。それに加えて、ペットショップで並んでいるチワワ達は小さくて1ヶ月半~2ヶ月の子犬が売られています。子犬は性格面や健康面から2~3ヶ月は母犬や兄弟犬と暮らすのが良いとされているのです。より健康的で元気なチワワを迎えるためにはブリーダーから購入するのがいいでしょう。

    2.日常生活で気を付けたいチワワの落下事故

    高い場所では細心の注意を!

    チワワ

     チワワで意外に多いケガは“落下によるもの”です。人にとっては何てことは無い高さからであっても、小柄なチワワからすると相当な高さから落下している事になるのです。チワワの平均的な体高(地面から肩までの大きさ)は、15~23㎝ほどになります。
     
    例えば体高:20㎝のチワワが、身長:160㎝の人に抱っこをされてそこから落下した場合、大体ですが“チワワの体高8匹分”の高さから落ちていることになります。人間に例えると160㎝×8人分=1.280㎝(12.8m)になります。12mとはマンションの3階~4階程の高さで、大型バスの大きさです。単純な計算になりますが、チワワにとって抱っこから落とされる事は、自分達がマンション4階の高さから何も予告無く唐突に落とされるのと同じ事なのです。そんな高さから落ちると考えるとゾッとしちゃいますよね。それでは何故、小さくて軽く持ちやすいチワワを落下させてしまう事故が多いのでしょうか?

    ―チワワが落下しやすい原因―

    『小さくて体重が軽いから』
    個体差がありますがチワワの体重は約2㎏~4㎏程で、体長(胸から座骨端)までは15㎝~25㎝程と言われています。小学校で使う30㎝定規よりも小さいチワワは、子供でも簡単に持ち上げる事が出来ます。注意散漫な子供は、ふとした時に犬を落としてしまう事もあるのです。そして、大人であっても大丈夫だろうと片手で持ち上げ長時間移動したり、不安定な抱っこから落下の事故が起こってしまうのです。
     
    『好奇心旺盛なチワワの性格からこそ』
    チワワはその可愛い見た目から想像がつかないくらいとっても“強気で勇敢、好奇心旺盛な性格”をしています。そのため、危険な高いところであっても平気で飛び込んでしまうのです。愛情深く、飼い主大好きな性格の子も多いので、なんとかして飼い主さんのところに行こうと無理にジャンプをして着地に失敗しケガをしてしまうケースもあります。
     
    『飼い主さんの不注意』
    これはどの犬種でも言える事ですが、飼い主さんの不注意で大切な愛犬を落下させてしまう事があります。お手入れ中のトリミングテーブルの上や、いつでも外に出れるような状態のペットカートなど、ほんの少し目を離しただけでも落ちる可能性があるのです。

    3.落下が引き起こす重大なケガ

    最悪死んでしまう悲しい事故

    チワワ

     大型犬種シベリアンハスキーと比べてもこんなに小さいチワワ!とっても可愛いですよね!しかし、小さい分少し高い場所からの落下でも重大なケガに繋がってしまうのです。チワワが落下した際に最も起こりうるケガが“骨折”です。これは、人間でも比較的身近な怪我ではないでしょうか?そして、落下事故は骨折以外にも外傷、脱臼、股関節疾患、外からの衝撃による内臓損傷や出血、頭部損傷など様々な病気、ケガに発展する可能性があります。そして最悪の場合は“そのまま死亡してしまう”ケースもあるのです。
     
    実際に子犬のチワワを迎え入れ、数日後に落下が原因で亡くなってしまった事故もあります。落下は先天性の病気と違い“未然に防げるもの”です。小粒な犬種だからこそ、より注意を払って日常生活を送ってあげて下さい。それでは、落下による一番多い骨折について詳しくご説明していきます。

    ●骨折

    骨折の原因と種類

    チワワ

     骨折は、名前の通り骨が折れてしまったりヒビが入る事を言います。そして、骨折の原因には落下や、交通事故、他の犬同士の衝突から起こる“外傷骨折”と、骨腫瘍やくる病などの骨の疾患によって、軽い衝撃でも折れてしまう“病的骨折”があります。
    チワワの外傷骨折では、落下の他にも気付かずにドアを閉めてしまい足を挟んでしまったり、小さいチワワを踏んでしまったりが多いです。犬の骨折は骨が未発達な子犬に多く見られ、折れた骨を放置してしまうと骨が誤ったくっつき方をしてしまい、一生変形した足になってしまう場合もあるのでより注意が必要になります。
    骨折には様々な分類があり、
    ・骨が完全に折れてしまっている「完全骨折」
    ・ヒビが入っている「不全骨折」
    ・骨折の衝撃で皮膚を突き破った「解放骨折」
    ・皮膚内で骨折した状態の「閉鎖骨折」
    ・治療が複雑な骨折を「複雑骨折」
    など、その他にも骨の折れ方や状態によって様々な分類分けをされています。そして、骨折の重度さや、患者の年齢、飼い主様の希望など様々な事を考慮し、治療方法が決定していきます。

    骨折の症状

    獣医

    チワワが高い所から落ちてしまったり、誤って足を踏んだりドアに挟まってしまった場合は、骨折している可能性があります。衝撃があった直後は、痛みとビックリで大きな声で叫びます。まずは、飼い主さんが落ち着いてチワワの様子を観察しましょう。
    <骨折が起きている場合の症状>
    ・強い痛みがあり歩くことが出来ない、足をひきずって歩く
    ・痛みがある部分を触らせない、触ると痛がって鳴く
    ・骨折部分が腫れる、腫脹している
    ・熱をもっていたり内出血が起こっている
    ・折れた骨が皮膚を突き破っている など
     
    これらの症状をしっかりと観察し、必要だと判断した場合にはすぐにかかりつけの動物病院への来院をオススメします。少しでも不安だなと思った場合には、病院にて検査をして貰って下さい。骨折の診断方法は主に“レントゲン検査”です。X線機器は今では多くの動物病院が導入し、検査時間も長くはかかりません。骨は見た目では折れているのかどうか、判断が難しいです。とっても痛そうに歩いていても、構って貰えるから痛がっている、結果何も問題が無かったなんて事も結構あるので、焦らずに対処しましょう。

    骨折の治療方法

     骨折の治療は、基本的には人の骨折と同じように個々が持つ“自然治癒力”に頑張ってもらって骨をくっつかせます。折れた骨がしっかりと正しい位置でくっつくようにギプスで固定するか、手術を行いプレートやピンで固定をします。人間とは違いじっとしていられないワンちゃんにとっては骨折の治療はとても辛いものです。骨折の状態や、その子の性格によりギプスでの固定のみで治療を行う事もありますが、手術になるケースもあります。
     
    <骨折の治療方法一部紹介>
    ○外固定法
    包帯やギプスでしっかりと固定し、骨がくっつくまで安静にする。
     
    ●プレート法
    骨折した部分を切開し、折れた骨に対してプレートを当てボルトで固定します。プレートが体内で福木の役割を果たし、骨がくっつくまで支えます。大きな切開が必要にはなりますが、すぐに歩くことができます。
     
    ○創外固定法
    特殊なピンを用い、折れた骨をピンで支え皮膚の外から骨を固定する方法です。見た目はとても痛々しいですが、治療後に金属が体内に残る事がありません。
     
    どんな治療法でも、飼い主さんが納得、理解をした治療法のみを行うようにして下さい。どんな手術でもリスクがあります。行う手術に対しての“メリット・デメリット”をしっかり把握しておきましょう。そして、少しでもおかしいなと思ったら病院を変える事も大事です。病院によっては、二次診療施設への紹介を行ったり、セカンドオピニオンを受け付けている動物病院も多いです。

    4.特徴的なチワワの「アップルヘッド」ならではの病気

    頭の頂点に穴が空いている!?

    チワワ

     チワワは小さな体に比べると丸く大きな頭を持っています。このまんまるの頭がリンゴの様に見える事から、チワワの頭を“アップルヘッド”と呼びます。アップルヘッドを持つチワワや、ヨークシャーテリアやマルチーズなどの小型犬には“ペコ(泉門開存)”と言われる、頭蓋骨の頭頂部(泉門)に穴が開いている場合があります。
     
    頭に穴が開いている!と思うと、とても大変な事に思いますが、子犬の頃には“どの犬種にもペコがあります。”そして、成長と共に泉門は閉じるのですが、チワワなどの小型犬や、小型化をされたティーカッププードルなどは成犬になっても泉門が閉じない場合があるのです。
     
    泉門開存は病気ではありません!しかし、ペコのせいで様々な支障が起こりうる場合があります。
    ・ストレスに弱い
    ・頭蓋骨が一部無いので、頭への衝撃が弱い
    “水頭症”やてんかんになりやすいと言われている など
     
     ペコを欠点としてみなしているペットショップやブリーダーで子犬を購入する際には、ペコの有無を説明されます。しかし、超小型犬に関してはペコを欠点として見ないショップやブリーダーの場合は、追加の説明は無いので触らせてもらった際にペコの有無をご自身で確認するのがいいでしょう。頭の頭頂部を指先で優しく触ってみるとすぐわかります。生後半年を過ぎても、泉門開存が見られる場合はほぼ塞がる事はありませんが、“チワワは8割方ペコ”です。穴の小さい泉門開存にそこまで気にすることはありませんが、穴の大きいペコの場合にはより衝撃に弱いので注意が必要になります。

    ●水頭症

    水頭症の原因と種類

    チワワ

     “水頭症”はチワワをはじめ、マルチーズ、ポメラニアンなどの小型犬に好発する脳や神経系の病気になります。水頭症を発症してしますと、運動への障害、視力障害な様々な症状が表れる恐ろしい病気です。それでは水頭症とはどんな病気なのでしょうか?
     
     体の全てを司る大事な脳みそには、硬い頭蓋骨と3層の髄膜(硬膜、くも膜、軟膜)に覆われて守られています。そして、脳の中には脳室と呼ばれる空間があり、脊髄中心管と繋がり重要な役割を果たしています。
    この脳室や脊髄中心管の中には、脳脊髄液と呼ばれるもので満たされ脳を保護するクッションの役目をしています。水頭症はこの“脳脊髄液が排出されずに貯留してしまう”事が問題なのです。脳脊髄液は、脳室を巡り循環をしたのちにくも膜下腔へ流れ、最終的に静脈洞内に排出されます。しかし水頭症では、脳脊髄液が過剰分泌や循環不全などの理由で脳室内に溜まっていき、密集している脳自体や神経を圧迫することによって“様々な症状を引き起こす病気”です。
     
     水頭症は脳室内に脳脊髄液が溜まってしまう「内水頭症」と、くも膜下腔に脳脊髄液が溜まる「外水頭症」に分かれられます。そして、脳自体の形成不全、委縮により生じた空間に脳脊髄液が溜まる事を「無腔水頭症」と呼びます。犬の水頭症はほぼ“先天的なもの”が多いです。また、後天性水頭症は腫瘍や炎症によって本来流れて流出されるべき脳脊髄液が上手く流れず、貯留する事で起こります。

    水頭症の症状

    チワワ

     水頭症は、圧迫している箇所によって様々な症状を引き起こします。そして、脳や神経を圧迫している程度や期間など、その状態によっても症状が出る箇所やその具合は大きく異なってきます。そのため、一概に「水頭症だからこの症状が出る!」とは言えませんが、主な症状をご紹介します。
     
    <水頭症の主な症状>
    『外見でわかる症状』
    ・頭が大きく膨らむ
    ・外腹方斜視、眼球振盪―しんとう―
     
    『日常生活でわかる症状』
    ・元気が無く、よく眠る、てんかん
    ◎運動機能障害
    ・体が麻痺し運動機能に障害がでる
    ◎視覚障害
    ・視覚に障害がでる、目が見えなくなる
    ◎知的障害
    ・落ち着きが無くその場をぐるぐると回っている
    ・普段そんな事は無いのに突然攻撃的になる など
     
    また、痴呆や発作もよく見られる症状です。症状から病気を診断する場合もありますが、脳の病気になりますので、脳の断面撮影が出来るMRIやCTも血液検査やレントゲンと併用して検査を行い、有効な診断材料とする事があります。近年、獣医療でもMRIやCTなどの最先端医療機器を取り揃える動物病院が増えて参りました。しかし、検査費用や検査を行える病院が限られている事、患者の全身麻酔が必要な事からまだまだ馴染みが無い検査方法になりますね。

    水頭症の治療方法

     水頭症は脳に溜まった脳脊髄液が原因で様々な症状を引き起こします。そのため、脳脊髄液を取り除く事、貯留してしまう原因を治療する事が大事になってきます。
    治療方法としては、薬を飲んで脳脊髄液の産生を減らしたり、脳内の圧力を下げたりする“内科的治療”があります。そして、脳に溜まった脳脊髄液を腹腔に流すチューブを設置する手術の“外科的治療”があります。髄液を腹腔に流す手術の事を“脳内腹腔シャント(VPシャント―ventriculo-peritoneal shunt―)”と言います。シャントとは髄液を流れる通り道になり近道、短絡の意味を持ちます。脳室に溜まった髄液を腹腔に流すことによって改善が見込める手術になります。
     
    患者の症状具合や、年齢にも大きく関わってきますが、内科治療を行い改善が見られない場合に外科治療を行います。外科手術となれば患者の体にも大きく負担がかかる上に、髄液を流す為のチューブは二度と外すことが出来ません。しかし、外科手術によって劇的に容態が良くなったというケースもあるようです。脳脊髄液は産生され続けるものなので発見が遅れれば遅れるほど事が重篤化している事があります。どの病気でも言える事ですが、“病気の早期発見が重要”なのです!

    5.小型犬が悩まされる脱臼

    実はチワワも外れやすいんです・・・

    チワワ

     チワワが好発する脱臼・関節の病気として挙がるのが“膝蓋骨脱臼‐別名:パテラ‐”“股関節脱臼”です。トイプードルやヨークシャーテリア、ポメラニアン、チワワなどの小型犬は先天的に脱臼しやすい犬種となります。後天的な理由としては、事故や落下などの大きな事故から起こってしまう事。そして、ゴールデンレトリバーやバーニーズマウンテンドッグなどの大型犬が好発である股関節形成不全の合併症として股関節脱臼を引き起こす場合があります。
     
    今回は主に膝蓋骨脱臼について説明をします。膝蓋骨脱臼は犬の脱臼の中でも約20%という高確率でみられる病気です。室内で暮らす小型犬に多く、症状は軽いものから、手術が必要な思い場合もあります。また、症状が軽い場合でも家のフローリングで滑ったり、喜んでジャンプしたり、椅子やソファなどの少し高い場所からの着地などが重なり、軽度から重度になってしまうケースもあります。それでは、膝蓋骨脱臼について詳しくご説明をします。

    ●膝蓋骨脱臼―パテラ―

    膝蓋骨脱臼の原因と種類

    チワワ

     膝蓋骨とは、後肢にある膝のお皿になり、骨の溝(滑車構)にはまっている状態が正常になります。そして、膝蓋骨脱臼は、太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)と、人で言う膝より下の脛骨(けいこつ)の間にある膝蓋骨(しつがいこつ)が溝を外れ“正常な位置から外れてしまう事”を言います。
     
    原因としては“遺伝性や先天性のもの・また後天性のもの”があります。先天的に親からの遺伝によって膝蓋骨脱臼を患っている場合は、出生時から膝関節周囲の筋肉や骨の形成異常が認められます。そして、年齢と共に関節が弱くなり膝蓋骨が脱臼するようになってしまうのです。先天性の場合は、早くて生後1~2ヶ月くらいに症状が発症する場合があります。後天性のものでは、打撲や落下、事故から膝蓋骨脱臼を発症します。また、様々な理由から骨や関節自体が弱くなり脱臼を起こす場合もあります。
     
    膝蓋骨脱臼には、“内方脱臼”“外方脱臼”があります。
     
    ○内方脱臼・・・主に小型犬に発症し、膝蓋骨が内側に脱臼する事。太ももの骨の先、大腿骨頭の変形も生じる事があり、「内反股」になることも多い。
     
    ●外方脱臼・・・主に大型犬種にみられ、股関節形成不全と関連が深い。膝蓋骨が外側に脱臼し、「外反股」になることも多い。

    膝蓋骨脱臼の症状

    膝蓋骨脱臼の症状は、その程度により無症状のものから歩行が困難で手術が必要な重度なものまで幅広いです。そのため、脱臼の状態やその症状からグレードⅠ~グレードⅣまでの4段階で分類されます。
     
    <グレードⅠ>
    ほぼ無症状であり飼い主も気付かない場合が多い。
    <グレードⅡ>
    日常生活に支障は無いが、寝起きや激しい運動の際に急に足を上げて歩いたりする。指で膝蓋骨を押すと、元の正しい位置に戻すことが出来る。痛みはほぼ無いものの、放置をするとグレードⅢに進行する事があるので注意。
    <グレードⅢ>
    指で押せば整復は可能であるが、常に膝蓋骨は脱臼した状態である。元の位置に戻してもまたすぐに脱臼をしてしまう。歩き方もおかしく、跛行が見られる。
    <グレードⅣ>
    グレードⅢと同じく常に脱臼した状態であり、指で押しても整復が不可能。大腿骨や脛骨の変形も見られ、うずくまった姿勢で歩行をする。早めの若い犬の場合、早めの手術が好ましい。
     

    4つのグレードに分類されますが、全てのグレードに共通して「疼痛・腫脹・跛行・足を上げて歩く」などが主な症状としてあらわれます。

    膝蓋骨脱臼の治療や予防

    チワワ

     膝蓋骨脱臼の治療は、犬種や生活環境、年齢によって非常に様々です。グレードⅠ、Ⅱの家庭犬の場合には、日常生活に支障が無い事から“経過観察”をする事が多いです。しかし、骨が急成長する若い大型犬や、生後1ヶ月くらいの好発犬種は“外科的治療”手術が推奨されます。骨の成長が止まるまで膝蓋骨脱臼を放置してしまうと、重度の脱臼まで進行してしまい、手術でも機能回復が出来なくなる可能性が出てくるのです。そのため、出来るだけ早めの手術の決断をした方がいいでしょう。 
     
    『膝蓋骨脱臼を進行させないように!』
    ・床が滑りやすいフローリングには、タイルや絨毯を敷いて滑らないようにする
    ・膝の負担が軽くなるように肥満には注意をする
    ・足を上げて歩くようならば角な運動は避け、急転回をするボール投げは比較的行わないようにする
     
    特にチワワは、肥満傾向になりやすい犬種になります。肥満は股関節への負担の他にも、気管支や心臓など様々な疾患を引き起こす事のあるやっかいなものです。食事管理をしっかりと気を付け、おデブチワワにならないように飼い主さんが常日頃気を付けてあげましょう!

    さいごに

    チワワ

    いかがでしたでしょうか、チワワは小さい体ゆえに衝撃に弱く、骨も私たちが思っている以上に簡単に折れてしまいます。大切な愛犬を守るためにも抱っこの仕方やドアの開閉など、少しでも気にしながら配慮を忘れないのが大事ですね。また、チワワのかかりやすい病気を少しでも把握し、病気の早期発見に努めるようにしましょう。
     
    チワワはとても愛情深く見た目も可愛く、体重も軽いので家庭犬に適したワンちゃんです。これからチワワを飼いたいなと思っている方も、しっかりとチワワの病気や起こりやすいケガをしっかりと頭にいれてから家族に迎え入れましょう。

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